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AIを活用してデザイン作業を効率化

みなさんは、日々のデザイン作業において、もっと効率的に成果物を得られたらと考えたことはありませんか?

近年、デザイン分野において「AIデザインツール」が注目されています。
AIはデザインプロセスを効率化し、デザイナーのクリエイティブな作業を支援する強力なツールとなっています。

それでは、AIがデザインにおいて何を可能にするのか、効率化の方法、おすすめの生成AIサイト、導入時の注意点、そして今後の展望について詳しく解説します。

目次

1.AIデザインツールとは?

AIデザインツールとは、人工知能(AI)技術を活用してデザインプロセスを自動化・効率化するためのシステムやツールを指します。

デザイナーのクリエイティブな作業を支援し、より迅速かつ効果的に高品質なデザインを生み出すことを目的としています。

2.AIデザインツールで何ができるのか

AIデザインツールで画像編集、レイアウト提案、カラーパレット生成、デザイン分析などが可能です。

3.AIデザインツールを活用することで、どのように効率化が実現されるのか

AIモデルを作成することで、デザイン作業を効率化する可能性がある具体的な方法は以下の通りです。

時間短縮

自動レイアウト生成、色彩やフォントの最適化提案、画像の自動補正、テンプレートの活用などを通じて、反復作業を効率化します。

これにより、デザイン修正が迅速に行われ、時間を短縮し、デザイナーは創造的な作業に集中できます。

すぐに実現

自動生成機能を使って初期案を短時間で作成でき、テンプレートを利用することで過去のデザインを簡単にカスタマイズできます。
また、色やフォントの提案機能により、選択が迅速化されます。

これにより、全体のプロセスがスムーズになり、短時間で高品質なデザインが得られます。

リアルタイム提案

ユーザーの入力に応じて即座にデザイン案を生成し、カスタマイズをリアルタイムで行えます。
また、AIがトレンドやユーザーの嗜好を分析し、適切な色やフォントを即座に提案することができます。

これにより、クライアントとのコミュニケーションがスムーズになります。

データ分析

AIがユーザーの行動やフィードバックをリアルタイムで解析し、効果的なデザイン要素を提案します。
また、過去のプロジェクトデータをもとに最適なデザイン要素を提案し、成功事例に基づいた改善点を提示してくれます。

これにより、データ解析によって色彩の選定やビジュアルなどのデザイン要素が提案され、効果的なデザイン戦略を立てることができます。

4.生成AIのおすすめサイト紹介

AIを活用したデザインツールやサービスは数多く存在しますが、特におすすめのサイトを紹介します。

ChatGPT(文章生成)

https://openai.com/index/chatgpt/

キーワードやテーマを入力するだけで、魅力的なキャッチコピーやコンセプトのアイデアを瞬時に提案してくれます。
これにより、思考を深める時間を短縮し、より多くのアイデアを検討できます。

  • 無料:アクセスの速度が高負荷時に遅くなることがあり、利用回数やリクエスト数の制限があります。
  • 有料:高負荷時でも優先的にアクセスできるため、待機時間が短くなります。
    また、利用回数やリクエスト数の制限が緩和され、より多くのリクエストが可能です。
    ChatGPT Plusの料金は月額約3,000円です。

MyEdit(画像生成)

https://myedit.online/jp

MyEditは、AIによる画像生成以外にも、高画質化や不要部分の除去、ノイズ除去など写真編集ツールも用意されています。

  • 無料:画像編集ツールの制限があり、1日1回のダウンロードしかできません。
  • 有料:画像編集ツールの制限がなくなったり、ダウンロードやAI画像生成回数が無制限になります。
    月額580円の画像編集プランと月額980円の画像編集Proプランがあります。

背景削除

AI除去

DomoAI(動画生成)

https://domoai.app

動画や画像からアニメーションを生成できるAIです。

  • 無料:初回15クレジット(1画像1クレジットで15枚の画像または15クレジットで1本の動画)
  • 有料:プランによって1ヶ月にもらえるクレジットの数が異なります。
    クレジットの枚数により、画像もしくは動画のダウンロード数が変わります。
    月額約1,400円のベーシックプランと月額約2,800円のスタンダードプラン、月額約7,200円のプロプランがあります。

colormagic(配色生成)

https://colormagic.app

雰囲気やイメージのキーワードからAIでオリジナルのカラーパレットをつくれるサービスです。

  • 無料:1日5回までカラーパレットを生成可能です。
  • 有料:無制限のパレット生成、無制限のお気に入り登録ができます。
    月額約480円の年間プランと月額約680円の月間プラン

WIX(ロゴ生成)

https://ja.wix.com/logo/maker

WIXでは、数分でおしゃれなオリジナルロゴをAIがデザインします。

  • 無料:ロゴの自動生成、編集、ダウンロードが可能です。
  • 有料:カラー、グレースケール、モノクロの8つの高解像度ロゴファイル、ロゴの完全な商用利用権を得ることができます。
    2,100円のベーシックプラン、5,100円のアドバンスプラン、9,000円のブランドプラスプランがあります。

Visily(ワイヤーフレーム生成)

https://www.visily.ai

スクリーンショット、テンプレート、テキストプロンプトを編集可能なワイヤーフレームおよびプロトタイプに迅速に変換するAI駆動のワイヤーフレームツールです。

  • 無料:デザイン知識がない人やワイヤーをとりあえず作りたい、情報整理したい人におすすめです。
  • 有料:無限のアートボードの追加、優先サポートなどができます。
    月額約1,600円のProプランがあります。

Framer(Webサイト生成)

https://www.framer.com

コードを使用せずにWebサイトが作れます。

  • 無料:動作を確認したい人におすすめです。
  • 有料:サイト運用のための料金とは別に、ワークスペース料金という、チームの参加人数単位でかかるものの2つに費用を支払うことになります。

5.AIを導入する際の注意点

AIを導入する際には以下の点に注意が必要です。

人間的な判断基準がない

AIはユーザー分析に基づいてデザインを作成できるため、ユーザーの趣向や行動パターンを考慮することが可能です。
これにより、パーソナライズされたデザインやニーズに応じたコンテンツを提供できます。

しかし、AIは感情や倫理を理解しないため、デザインが無機質で機械的に感じられることがあります。この無機質さは、AIが過去のデータに基づいてパターンを再現し、独自性や創造性が欠けることが理由です。
具体的には、色やレイアウトの選択がデータに依存し、ユーザーの感情に訴える要素が不足するためです。

つまり、AIはユーザーの趣向をデータとして捉えることができるものの、感情的なつながりや独自性を持たせることは難しいと言えます。

したがって、AIが作成したデザインは必ずデザイナーがチェックする必要があります。
このチェックでは、倫理や道徳的な観点の確認に加え、デザインがユーザーに与える感情を考慮し、色彩やフォント、ビジュアル要素の配置を見直すことが求められます。
また、ユーザーの感情を反映させるための調整も行います。

例えば、病院のWebサイトでは、ユーザーに安心感や信頼感を与えるために、柔らかい色合いや親しみやすいフォントを使用することが重要です。
これにより、ユーザーの感情に寄り添ったデザインが実現されます。

デザインを通じて、ユーザーがどのように感じるかを想像し、それを具体的な要素に反映させるプロセスが求められます。
このように、ユーザーの感情を意識することで、より効果的なデザインが生まれます。

ゼロからの創作はできない

AIは過去のデータに基づいて学習し、そのデータをもとに新しい情報を生成します。

しかし、その生成プロセスは既存のパターンや知識に依存しているため、AIは完全に新しいアイデアやコンセプトをゼロから生み出すことが難しいのです。

6.今後の展望

AIの進化は続いており、実際にCalbeeのクランチポテトでは、パッケージデザインの決定プロセスにAI(人工知能)評価システムを取り入れた結果、売上が1.3倍に増加しました。

カルビーのポテトチップスで初めてAIを活用したパッケージデザイン

https://www.calbee.co.jp/newsrelease/200924.php

このように、AIは未来に大きな影響を与えることが予想されます。

AIはユーザーの好みや行動データを分析して個別化されたデザインを提供し、リアルタイムでデザイン提案や修正を行うことでプロセスを効率化します。
また、AI技術の進化により新しいクリエイティブツールが次々と登場し、デザイナーの表現の幅を広げることが期待されています。

しかし、現時点ではどのAIツールでも高品質なデザインを一貫して提供することは難しく、補助的な役割にとどまっているため、AIが生成したデザインをそのまま実用に耐えさせることはできません。
したがって、AIが生成したデザインは、デザイナーによるチェックや修正が必要です。

これにより、AIツールの補助的な役割が活かされ、実用に耐えるデザインが実現し、最終的に高品質なデザインが完成します。

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