色だけでデザインをしてはいけない理由
皆さんはデザインを作るうえでどのような事を意識していますか。
クライアントの意図に適しているか、レイアウトなど他にもたくさんありますが、 今回は色覚障がいがある方にとってデザインの見え方や対策がどのようなものなのかを 考えていきます。
色の見え方
まず始めに、下の画像ではどちらが男性用トイレでしょうか。
男性用トイレは青色女性用トイレは赤色が一般的ですよね。
では、こちらはどうでしょうか。
どちらも無彩色で塗られているため、パッと見ただけではどちらが男性用トイレか分かりずらいですよね。
このように私たちは、日常生活を送るうえで色で判断していることが多いと感じられます。
しかし、日本には男性は20人に1人、女性は500人に1人の割合で色の見え方に困っている人がいます。
色覚障がいとは色の見え方が少し異なる障がいで、「1(P)型2色覚」「2(D)型色覚」「3(T)型色覚」の3種類のタイプがあり、それぞれで見え方が異なります。
つまり、色覚障がいがある方にとっては色だけで判断が難しいため、文字やピクトグラムをでデザインをするほうが正常者はもちろん色覚障がいがある方でも判断しやすいと考えられます。
海外では
日本のトイレマークは色で判断されている一方、海外では配色にこだわらず、同色やピクトグラム、写真、イラストが一般的だそうです。 理由として、色覚障がいがある方への配慮」「デザイン性」の2点にあるといわれています。
文字の使ったデザイン
分かりやすいもので考えると、テレビのリモコンで青ボタンとか赤ボタンとかあると思いますが、P型の色覚障がいのある方からみたら次のように見えます。
左から2番目と3番目のボタンの色の違いが分かりづらいことが分かります。
次に文字が書いてあるリモコンを見てみましょう。
文字が書いてあるので左から2番目が赤色のボタンで3番目が緑色のボタンだと分かりましたね。
判断しやすいデザイン
では、実際に色覚障がいがある方の見方でカタチや文字の追加などを使ってデザインをしてみましょう。
- A=色でデザインしたもの
- B=カタチでデザイン
- C=文字が入ったデザイン
折れ線グラフの場合
カレンダー(定休日)の場合
Aの色でデザインしたものはあまり見分けがつかないですが、BのカタチでデザインしたものやCの文字が入ったデザインはかなり見やすくなったと思います。
まとめ
色覚障がいがある方にとってデザインの見え方や対策についての記事はいかがでしたでしょうか。色のシミュレータ-の無料のアプリがあるので、気になる方は確認しながら作業するのもいいかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。
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デザイナー/N.F